(仮訳)Jaapia属菌の詳述
Telleria, MT. et al., 2015. Spelling out Jaapia species. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-015-1081-8 [Accessed July 9, 2015].
【R3-01997】2015/07/11投稿

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3行まとめ

Jaapia ochroleucaが単一種ではなく種複合体であるとの仮説を検討した。
分子系統解析の結果、本属に既知2種に対応する明瞭な2サブクレードを認め、両者は担子胞子の形状およびサイズが顕著に異なっていた。
J. ochroleucaが担子胞子に大きな形態変異を有する、良好に定義された種であると結論付けた。

(その他掲載種)

Jaapia ochroleuca (Bres.) Nannf. & J. Erikss.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Jaapia argillacea
ヨーロッパ、米国、カナダなどに広く分布する
子実体が背着生で平らに広がる
子実体が柔らかい
子実体の縁部が明瞭でない
担子器が4胞子性
老成した担子器に偶発的に隔壁が生じることがしばしばある
担子胞子が平滑
担子胞子がシアノフィリック
シスチジアが円筒形
シスチジアの基部が厚壁で頂部に向かって薄壁
菌糸構成が1菌糸型
菌糸にクランプを有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種ほど稀産種でない
本種と異なり子実体が帯黄色~黄褐色ではなく帯黄色~粘土色
本種と異なり子実層托が密に細かい綿毛状~長軟毛状ではなく密に細かい綿毛状
本種より担子器のサイズが大きい
本種と異なり担子器が棍棒形~円筒形で波打つのではなく円筒形で波打つ
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり担子胞子が紡錘形~広紡錘形ではなく紡錘形
本種と異なり担子胞子が厚壁で時に原形質が収縮し、末端が陥没するのではなく、初め薄壁でのちに原形質が収縮し、二次的な厚い壁が原形質を囲んで胞子末端が空所となる
本種よりシスチジアのサイズが小さい
本種と異なり菌糸が薄壁~厚壁ではなく薄壁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Jaapia argillacea Bres.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Jaapia ochroleuca
ヨーロッパ、米国、カナダなどに広く分布する
子実体が背着生で平らに広がる
子実体が柔らかい
子実体の縁部が明瞭でない
担子器が4胞子性
老成した担子器に偶発的に隔壁が生じることがしばしばある
担子胞子が平滑
担子胞子がシアノフィリック
シスチジアが円筒形
シスチジアの基部が厚壁で頂部に向かって薄壁
菌糸構成が1菌糸型
菌糸にクランプを有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より稀産種である
本種と異なり子実体が帯黄色~粘土色ではなく帯黄色~黄褐色
本種と異なり子実層托が密に細かい綿毛状ではなく密に細かい綿毛状~長軟毛状
本種より担子器のサイズが小さい
本種と異なり担子器が円筒形で波打つのではなく棍棒形~円筒形で波打つ
本種より担子胞子が短い
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり担子胞子が紡錘形ではなく紡錘形~広紡錘形
本種と異なり担子胞子が初め薄壁でのちに原形質が収縮し、二次的な厚い壁が原形質を囲んで胞子末端が空所となるのではなく、厚壁で時に原形質が収縮し、末端が陥没する
本種よりシスチジアのサイズが大きい
本種と異なり菌糸が薄壁ではなく薄壁~厚壁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される